【初心者むけ】キャッシュフロー計算書の3つの視点

「キャッシュフロー計算書って聞いたことはあるけど、詳しくはわからないな。投資するときどこを見ていいかわからないなー」
こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

こういった疑問にお答えします。

✅本記事の内容

  • キャッシュフロー計算書の概要
  • キャッシュフロー計算書の3つの視点
  • キャッシュフロー計算書の見方
  • キャッシュフロー計算書で補おう

この記事を書いている僕(@craftprogramer)はWebエンジニアとして内定したものの自分にはプログラミングが向いていないことを確信し、Webマーケターになったものです。

「キャッシュフロー計算書」は、企業が経営活動における財務上の結果を報告する財務諸表のひとつです。

キャッシュフロー計算書には「営業」「投資」「財務」の3つの観点から、現金の流れが記載されています。

投資を検討している株が「優良銘柄かどうか」を判断する材料としては、貸借対照表や損益計算書などが挙げられますが、これらだけでは不十分です。

なぜなら「会計上の利益」と「会社が使える手元の現金」には差があるからです。

利益が上がっていても現金(キャッシュ)がなければ資金繰りに苦労し、黒字倒産にも陥る可能性もあります。

ここでは知識がない人でも最低限の知識で活用できるよう、キャッシュフロー計算書の概要やその見方を紹介していきます。

キャッシュフロー計算書とは?「現金の流れ」を見るための書類

キャッシュフロー計算書は、貸借対照表や損益計算書には記載されない「現金の流れ」を見るための書類です。

企業が取引を行う上で発生するのが、キャッシュ(現金)のキャッシュ・イン(流入)とキャッシュ・アウト(流出)。具体例で説明します。

ある会社が500円で商品を仕入れ、2,000円で販売したとします。会計上は1,500円の利益が上がったことになります。
しかし販売先が販売額2,000円の支払いを後日に延期したいと伝えてきました。この場合、2,000円が回収できていないので、手持ちの現金はマイナス500円となってしまいました。

キャッシュフロー計算書における3つの視点!営業、投資、財務

キャッシュフロー計算書では、キャッシュ・インとキャッシュ・アウトを、次の3つに分類して記載しています。

キャッシュフローの分類

  • 営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)
  • 投資活動によるキャッシュフロー(投資CF)
  • 財務活動によるキャッシュフロー(財務CF)

それぞれの内容を詳しく見てみましょう。

キャッシュフロー計算書でいう「営業キャッシュフロー」とは

営業キャッシュフローは、その企業が「本業(中心的な事業)でどれだけ現金を得られたか」を表します。

企業が経営を続けていくにはプラスになるのが基本です。もし営業キャッシュフローが長年マイナスだと、事業が不振に陥っている可能性もあります。

営業キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書でいう「投資キャッシュフロー」とは

投資キャッシュフローは、その企業が設備投資など「将来のためにどれだけお金を使っているか(投資活動を行っているか)」を表します。

積極的に設備投資を行っている企業ほど、投資キャッシュフローがマイナスとなります。投資キャッシュフローがプラスの場合、固定資産を現金化している可能性があり、資金繰りに苦労しているかもしれません。

なお営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足し合わせたものを「フリーキャッシュフロー(FCF)」と呼びます。FCFは会社が自由に使えるキャッシュであり、FCFが高いほど財務がの健全性が高くなります。

投資キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書でいう「財務キャッシュフロー」とは

財務キャッシュフローは、その企業が「どれだけお金を借りたか、どれだけ返済したか」を表します。

資金調達が多いほど財務キャッシュフローはプラスとなります。

財務キャッシュフロー

積極的に投資をする企業は財務キャッシュフローがプラスとなります。一方、配当金や自社株買いで株主還元を重視する企業は財務キャッシュフローがマイナスです。

財務キャッシュフローは企業の戦略によって異なるので、一概にプラスとマイナスのどちらが良いという訳ではありません。

キャッシュフロー計算書を見るときのポイント

キャッシュフロー計算書では、先ほど紹介した「キャッシュ・イン」「キャッシュ・アウト」を足し引きして、企業のお金の流れに問題がないかをチェックします。

まずは「営業」「投資」「財務」、それぞれのキャッシュフローで「キャッシュ・イン」を足し「キャッシュ・アウト」を引いて、小計が「プラス」になるのか「マイナス」になるのかを算出しましょう。

それぞれの小計の「プラス」「マイナス」の組み合わせによって、その企業が健全な経営を行っているかどうかを読み取ることができます。

次の項目から理想的なキャッシュフローと、注意すべきキャッシュフローの「プラス」「マイナス」の組み合わせを紹介していきますね。

理想的なキャッシュフロー


営業キャッシュフローが「プラス」であれば、本業でそれだけ利益を得られたことになります。

投資キャッシュフローに記載されるのは、土地・建物・株式などの資産の売買によるお金の流れです。成長のために資産を購入している企業であれば、この項目は「マイナス」になります。

財務キャッシュフローに記載されるのは、銀行からの借り入れや返済、株式や債券の発行・配当金の支払いなどによるお金の流れです。業績が良い場合、借金の返済や配当金の支払いなどが中心になるので、基本的には「マイナス」になります。

注意すべきキャッシュフローは3パターン

注意するべきキャッシュフローの組み合わせは3パターンあります。ひとつずつ、理由とともに見てみましょう。

注意すべきキャッシュフロー、その1


営業キャッシュフローが「プラス」で投資キャッシュフローが「マイナス」の場合、問題ないように見えます。

しかし「営業キャッシュフロー<投資キャッシュフロー」となる場合は例外です。

例えば営業キャッシュフローが「+1,000,000」で、投資キャッシュフローが「-1,500,000」だとします。これらを足してみましょう。
(+1,000,000)+(-1,500,000)=-500,000

この場合「-500,000」で0以下になるので、「営業キャッシュフロー<投資キャッシュフロー」という状態です。

営業キャッシュフローよりも投資キャッシュフローが大きいということは、本業での稼ぎよりも、投資額が多いことになります。

投資に積極的なのは良いことですが、「本業の稼ぎを大幅に超えて投資していないか」をチェックするようにしましょう。

注意すべきキャッシュフロー、その2


営業キャッシュフローと財務キャッシュフローが「マイナス」、投資キャッシュフローが「プラス」の場合、その企業は資産を売却して借金を減らしている状態です。

資産を売って借金を返済できる間は良いものの、売却できる資産がなくなった場合、借金の返済もできなくなる可能性があります。

注意すべきキャッシュフロー、その3


営業キャッシュフローが「マイナス」、投資キャッシュフローと財務キャッシュフローが「プラス」の場合、本業によるキャッシュ・アウトを資産の現金化や借金で補っている状態です。

借金を返済できる見込みがなく、その企業は倒産する可能性があります。

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