【初心者むけ】貸借対照表の読み方を5つのポイントで解説

「貸借対照表って聞いたことはあるけど、詳しくはわからないな。投資するときどこを見ていいかわからないなー」
こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

こういった疑問にお答えします。

✅本記事の内容

  • 貸借対照表の概要
  • 貸借対照表の見方
  • 貸借対照表を取り入れる

この記事を書いている僕(@craftprogramer)はWebエンジニアとして内定したものの自分にはプログラミングが向いていないことを確信し、Webマーケターになったものです。

「貸借対照表」とは、企業が経営活動における財務上の結果を報告する財務諸表のひとつです。

貸借対照表ではその企業が「どのような財産をどれだけ持っているか」、「借金がどれくらいあるか」などを見ることが可能。個人でいえば現金・預金や不動産が「財産」、住宅ローンなどが「借金」にあたります。

企業の安定性・安全性を見ることができる貸借対照表は、株式投資においても優良銘柄を判断するために欠かせません。

例えば「四季報を読んでいる」という人は多くても、貸借対照表は何を見れば良いのかわからず、「実際に見ている」という人は少ないのではないでしょうか。

ここでは知識がない人でも貸借対照表を活用できるように、貸借対照表の概要とその見方を5つのポイントに分けて紹介していきますね。

貸借対照表とは

貸借対照表とは企業が「事業資金をどのような状態で保有しているのか」や、「事業資金をどのように集めたか」を見るための書類です。


貸借対照表はに左側に「資産」、右側に「負債」と「資本」が記載されます。

資産は負債と資本でまかなっているので、「資産=負債+資本」が成り立たなければなりません。

そして負債と資本を合わせたものが「総資本」です。資産と総資本は、それぞれ次のように算出します。


資産=流動資産+固定資産
総資本=流動負債+固定負債+資本

貸借対照表でいう資産とは

まずは貸借対照表に記載される、資産の項目について見ていきましょう。

<資産の内訳>

  • 流動資産
  • 固定資産

流動資産とは1年以内の現金化が予定されている資産のことで、現預金や受取手形、有価証券、売掛金などが当てはまります。

また商品や原材料などの棚卸資産のような、仕入から販売までの会社の通常の営業活動で生じる資産も流動資産です。この棚卸資産に関しては、実際に売上が立つまでに数年を要する場合もあります。

固定資産は1年を超えて長期的に会社が使用または保有する、建物や機械、土地などの資産のことです。

固定資産は会社が設備投資を積極的に行うと増えるので、会社が大きくなるにつれて増加する傾向があります。

ただ固定資産は劣化するものも多く、買い替えや修理で将来も費用が発生する可能性も高いです。

貸借対照表でいう総資本とは

次に貸借対照表の右側に記載される総資本の項目は、次の3つに分かれます。

<総資本の内訳>

  • 流動負債
  • 固定負債
  • 資本

流動負債とは代金払込前の買掛金や短期借入金など、1年以内に支払わなければならない借金のことです。ただし本業に当てはまる営業取引の過程にある負債は、原則として流動負債に分類されるので、支払期限が1年を超える場合もあります。

固定負債は資金調達のために発行した社債や長期借入金など、1年を超えて支払わなければならない借金のことです。

資本は株主が会社に入れてくれた資金や利益の総計で、返済や支払いの義務のないお金のことを表します。

企業の財政状態から「どのように経営されているのか」を知ることができる貸借対照表は、これからもその企業がうまく経営できそうかを判断する材料のひとつになります。

ポイントは5つ!貸借対照表の見方

それでは貸借対照表から何が読み取れるのかを見ていきましょう。押さえておくべきポイントは次の5つです。

<貸借対照表の見方ポイント>


それぞれのポイントから読み取れる内容を紹介していきます。

貸借対照表のポイント1「自己資本比率」

自己資本比率からわかるのは、その企業の安定性です。まずは計算方法から見ていきましょう。

自己資本比率=資本÷総資本×100

自己資本比率が高いほど「返済不要の資本を元手に事業を行っている」ことになるので、「健全な経営をしている」「経営が安定している」といえます。

この自己資本比率が、40%以上なら倒産しにくい優良企業、70%以上なら理想企業です。

貸借対照表のポイント2「流動比率」

流動比率を次のように算出することで、短期間の資金繰りがしっかりできているかどうかを判断することができます。

流動比率=流動資産÷流動負債×100

100%以上になれば短期的な支払能力があるといえますが、一般的に150%以上あれば安全、200%以上が理想といわれています。

流動資産には棚卸資産のように1年以内の現金化が難しいものもあるため、流動比率が200%以上でも「支払能力ある」と一概には言えません。

そこで流動負債の返済期限が迫っている場合に、すぐに支払うための資金を用意できるかを次の項目で紹介する「当座比率」で見る必要があります。

貸借対照表のポイント3「当座比率」

当座比率は流動比率と同様に、短期的な負債に対する支払い能力を見るための指標です。流動比率では「流動資産に対する流動負債の割合」を算出しましたが、当座比率では「当座資産※に対する流動負債の割合」を算出します。

当座資産とは
流動資産のなかでも現預金や受取手形、売掛金、有価証券など、特に資金化しやすい資産のことです。

当座比率は次のように算出します。

当座比率=当座資産÷流動負債×100

当座比率は一般的に、100%あれば良いとされています。

例えば流動比率が200%だとしても、当座比率が100%を下回る場合、売掛金の貸倒れなどにより実際の支払いが難しくなる可能性があるので注意しましょう。

貸借対照表のポイント4「固定比率」

短期的な安全性の指標である流動比率に対し、固定比率は長期的な安全性の指標です。

固定比率では「必要な固定資産を資本でどの程度まかなっているのか」を分析することで、「企業の設備投資に無理がないか」を知ることができます。計算方法は次のとおりです。

固定比率=固定資産÷資本×100

1年以上使用される固定資産は返済期限のない資本でまかなうのが望ましいため、この計算式から算出した数値が低いほど良く、100%以下になるのが理想です。

固定比率が100%を超えるということは、固定資産を資本ではなく負債でまかなっていることになります。しかし現実的には負債で固定資産を購入していることが多く、100%を超える企業も多いです。

そこで、この比率が100%を超えたときに注目するべきなのが、次に紹介する固定長期適合率になります。

貸借対照表ポイント5「固定長期適合率」

固定長期適合率では固定資産に対し、資本だけでなく固定負債も合わせた割合を算出します。

固定長期適合率=固定資産÷(資本+固定負債)×100

この数値からは固定資産をまかなっているのが流動負債と固定負債のどちらなのかを見ることができ、100%を超えるようだと、流動負債でまかなっていることになります。

この場合、固定資産は早期に現金化する見込みがないので流動負債の返済に行き詰まり、すぐにお金が必要になったときに現金を作ることができない可能性が出てくるのです。

そのため固定長期適合率は100%以下が理想であり、安全性が高いといえます。
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