【初心者向け】日経平均株価とは?経済指標の定義や仕組みを徹底解説!

「日経平均株価って毎日のように耳にするけど実際なんなのかわからないな。」
こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

こういった疑問にお答えします。

✅本記事の内容

  • 日経平均株価とは
  • 225銘柄の入れ替え
  • 日経平均は景気を反映している?
  • 日経平均の全銘柄を買う裏技
  • 日経平均株価は日本の元気度

この記事を書いている僕(@craftprogramer)は都内のベンチャー企業でWebマーケターとして働いています。


日経平均株価とは、日本を代表する225銘柄の上場株式の平均株価で、日本の代表的な株価指標として広く知られていますね。

しかし実際にどんな企業が日経平均株価を算出する銘柄として選ばれているかすら、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、日経平均株価を構成する225銘柄がどのように選ばれているか、特殊な株価の算出方法とは、TOPIX(トピックス)との違いはなにか、日経平均に影響力のある具体的な企業名など、日経平均株価についての解説をします。

また日経平均株価は、本当に日本の景気動向をあらわす優秀な指標といえるのでしょうか?

日経平均株価の問題点や短所について、また日経平均株価が大手企業の株価変動と、どの程度シンクロしているかなど、知れば知るほどおもしろい日経平均株価について、さまざまな切り口から徹底解剖します。

日経平均株価とは?算出方法を徹底解説!

日経平均株価とは、日本経済新聞社が東証一部に上場している企業から独自の基準で選んだ225銘柄の平均株価のことです。

日経平均株価は1950年9月から、当時は「東証修正平均株価」として、東京証券取引所が算出していましたが、1970年に日経グループが引き継ぎました。現在では15秒間隔で算出しています。

新聞やテレビのニュースでは経済情報を伝える際、必ず報道されるほど有名な経済指標ですね。

しかし日経平均株価は、225銘柄を単純に足して割っているわけではありません。日経平均株価は次のような手順で計算されています。

1、「みなし額面」に修正する
2、株価を合計する
3、「除数」で割る
4、小数点以下3位を四捨五入する

「みなし額面」や「除数」とは何か、日経平均株価の特殊な算出方法について説明します。

1、「みなし額面」に修正する

株式には「額面」というものがあります。額面とは会社を設立して株式を発行したときの一株の値段です。

額面には20円、50円、500円、50,000円の会社があるため、それらを全部一緒に足して割ると平均値は正確なものにはなりません。そのため、額面を統一してから算出する必要があります。

ところが2001年の商法改正に伴い、額面制度は廃止になってしまいました。現在は使われていない「額面」を「額面にみなして」算出しているため、現在は「みなし額面」と呼ばれています。

225銘柄全てに「みなし額面」は設定されています。ほとんどの銘柄は50円という基準の額面なのですが、一部の銘柄は違います。その差異を一定にするため、みなし額面50円に換算する必要が出てきます。

具体的な計算式は以下のようになります。

株価×(50円÷みなし額面)=換算額

たとえば、下の銘柄を数式に当てはめてみましょう。

<1332>日本水産
株価444円
みなし額面50円
50円が基準なので株価はそのまま444円
<1333>マルハニチロ
株価2,690円
みなし額面500円
2,690×(50÷500)=269円

<1808>長谷工コーポレーション
株価948円
みなし額面250円
948×(50÷250)=189.6円

このように一律「額面50円」に揃えた金額で、平均値を割り出しています。個々に定められた「みなし額面」は以下のサイトで確認することができます。

2、株価を合計する

みなし額面で「額面50円」に統一した株価を合計します。

3、「除数」で割る

みなし額面で換算した株価を合計したあと、単純に225(銘柄数)で割るわけではありません。

たとえば225銘柄の中から一部の銘柄を入れ替えたとき、外した銘柄の株価と新たに加えた銘柄では株価に差が出てしまいます。

たいてい外される銘柄は株価が低くなってしまった銘柄で、逆に新しく加えられる銘柄は株価が高い銘柄です。そのため銘柄入れ替えをしただけで、景気や経済に関係しないにもかかわらず、指数が上昇する事態になってしまいます。

そんな誤差を防ぐために「除数」を用いて計算するのです。

わかりにくいので具体的な数字で実際に計算してみましょう。たとえばA社とB社とC社の株価で平均を取るとします。

A社 株価300円
B社 株価400円
C社 株価500円 (※全てみなし額面は50円とします)
A+B+C=1,200円(3社の合計金額)

3社の平均値を取るため、「3(除数)」で割ります。
1,200÷3=400円
日経平均は400円となります。

ここで企業の入れ替えを行ない、A社を外し、D社を入れるとします。

B社 株価400円
C社 株価500円
D社 株価900円 (※全てみなし額面は50円とします)
B+C+D=1,800円(3社の合計金額)

この時の除数が3のままだと・・・
1,800÷3=600円
日経平均は600円?

除数をそのままで計算すると、市場変動を反映しているわけではないのに、銘柄を入れ替えただけで日経平均株価指数が上がってしまうことになるのです。

A社をD社に変えただけなのに、指数自体が変動するのはおかしいですよね。このようなことがおこらないように「除数」を変化させることで対応しています。

では除数はどのように変化するのでしょうか。

1,200円(A社B社C社の合計)と1,800円(B社C社D社の合計)の比率を求める。
1,800÷1,200=1.5

この比率にもとの除数の3をかける。
1.5×3=4.5(←これが新除数になります)

この新しい除数を用いると・・・
1,800÷4.5=400円となり、指数の上で変化が出ないので、指数値の連続性が維持されるという仕組みなのです。

※現在の除数の値は日経平均株価のファクトシートで確認できます。

日経平均株価を構成する225銘柄は日本を代表するスタメン選手!

日経平均株価を構成する225銘柄は、常に同じ企業の銘柄で構成されているわけではなく、随時入れ替えが行われています。

たとえば野球やサッカーのスターティングメンバーは競技を行ううえでチームの中心的な存在ですね。しかしコンデションが落ちてくれば当然別のメンバーに交代させられてしまいます。

日経平均株価を構成する225銘柄もこれと同じで、成績の良い企業は選ばれ、悪い企業は外されてしまいます。

入れ替えのタイミングとしては、定期的な入れ替えと臨時的な入れ替えがあります。

「定期入れ替え」で成長性のある優良株に交代する

日経平均株価を構成する225銘柄の入れ替えは、定期的に毎年10月に行われ「定期入れ替え」と呼ばれています(発表は9月上旬です)。

もちろん「定期入れ替え」のない年もありますが、「定期入れ替え」では流動性が落ちたり売買が活発でない銘柄は外され、代わりの企業が選ばれることになっています。

日経平均株価は日本の顔ともいえる企業の中から、特に市場流動性の高い銘柄を選抜していますから、代わりに選ばれる企業は東証一部上場企業の中でも、より優秀で成長性のある企業だといえます。

「臨時入れ替え」は欠員による補充採用

日経平均株価を算出する225銘柄のうち、経営破綻や経営再編などで上場廃止されたり、東証一部から外されたりした場合は、その銘柄の代わりを補充されます。

225銘柄のうちひとつでも欠ければ正しい指標として機能しませんから、欠員があった時点ですみやかに次の銘柄が補充されます。

日経平均株価に採用されるのは日本の看板企業

日経平均株価に採用される企業は、条件の厳しい東証一部に上場している企業のなかでも、成長性を認められた優良企業といって間違いありません。

日経平均株価に選ばれた企業はかなりのイメージアップになり、反対に外された企業はかなりのイメージダウンにつながってしまいます。

日経平均株価を構成する225銘柄の業種別比率グラフ

企業の入れ替えが行われるとき、単純に流動性が高い(株価が高い)銘柄に入れ替えているわけではありません。

構成される業種がかたよりすぎないよう、さまざまな産業からまんべんなく抽出されなければなりません。

日経平均株価は全銘柄を36業種の分類し、さらに6つのセクターに分け、市場流動性とセクターバランスを考慮して銘柄の入れ替えを行なっています。

上記の6つのセクターを割合別にすると、次のようになります。

225銘柄のうち、割合が高いのは「素材」27%、「技術」26%、「資本財・その他」16%の順になります。

2000年に30銘柄にも上る銘柄入れ替えが行われたとき、ハイテク株やIT株が採用され、一気に割合を増やしました(「技術」セクターに分類)。

その後ITバブルの崩壊がおこったため、日経平均株価の暴落に直結したといわれています。

日経平均株価は景気の動向を表している?信用できる指標か考察する

日経平均株価は、日本を代表する経済指標として広く使われていますが、本当に景気の動向を正しく表しているかどうかは、投資家として気になるところですね。

そこで日経平均株価が他の指標に比べ、どこまで信頼のおける指標であるか大手ゼネコンの株価チャートから考察していきます。

建設大手ゼネコン3社を過去10年間の日経平均株価と比較してみる

建設業界は景気を反映します。景気を上げるために、国は公共事業に財政投入しインフラ整備を進めています。

また安倍政権下では経済対策の一環として、インフラ整備や震災の復興、リニア中央新幹線、東京オリンピックに積極的に財政措置を行なっています。

これだけ財政政策を行っているのだから、大手ゼネコンの株価は上がり、それに伴い日本の経済指標である日経平均株価も上がって当然ですよね。

スーパーゼネコンといわれる大手ゼネコンには以下のような会社があげられます。

大成建設
清水建設
鹿島建設
大林組

いずれも日本を代表する大手建設会社です。この大手建設会社と、日本の景気を表すという日経平均株価はどの程度シンクロしているのでしょうか。

<1801>大成建設

<1803>清水建設

<1812>鹿島

<1812>鹿島


上のチャートは<1801>大成建設、<1803>清水建設、<1812>鹿島建設、<1802>大林組の過去一年間の株価推移です。
このチャートと過去一年間の日経平均株価と比較してみましょう。

日経平均株価


表面的な印象では、全く似ていません。建設会社の方が値動きが活発で、出来高も高いので流動性がある印象を受けます。

一方、日経平均は細かい上下変動はあるものの「横ばい」ですね。日経平均株価を構成する225銘柄のうちの大手建設会社とはいえ、日経平均株価にはあまり関係していない、ということなのでしょうか?

大手ゼネコンは好調にもかかわらず、日経平均株価にはあまり反映されていない原因は、日経平均株価の弱点の一つ「寄与度」にあったのです。

225銘柄のうち影響力の高い銘柄ランキングとは!

日経平均株価に高い影響力を持つ企業と、そうでない企業があります。

その影響力の高さを「寄与度」で表すことができます。寄与度の高い企業ほど、日経平均株価に高い影響力を持つ銘柄といえます。

日経平均株価に高い影響力をもつ企業はどこなのか気になりますね。下の表は、寄与度の高い銘柄順に並べたランキングです。

1位のファーストリテイリングはご存知ユニクロのこと。寄与度が9.98%でダントツに影響力が高いですね。世界に誇るトヨタ自動車でも、寄与度はたった1.76%なので、その高さは群を抜いていることがわかります。

ファーストリテイリング1社だけで10%近くの影響力があるので、一部の投資家からは日経平均が景気を表す指標として偏っていると指摘されています。

建設会社は日本を代表する大手ゼネコンといえ寄与度が低かった!

なぜスーパーゼネコンといわれる大手建設会社の株価と、日経平均株価が似ても似つかないのか?

それは建設会社の寄与度が低いことが原因だったのです。

全て足しても0.53%しかなく、ファーストリテイリングの18~19分の1程度の影響力しかありません。これではアリが象を動かすようなもの。大手建設会社とはいえ、日経平均株価同じ動きをしているわけがありません。

東京オリンピックの開催に伴い、都市再開発やインフラの整備を担う建設会社や建築業界が好調に推移するといわれています。

しかし寄与度ランキングから推察すると、あまり日経平均株価の上昇には期待が持てそうにありません。

日経平均株価は日本の景気を反映しているわけではない

日経平均株価は70年近くもの長い歴史を持ち、現在も日本を代表する景気や経済の動向を表す指標として利用されていますが、その性質上、短所ともいえる偏りがあることがわかってきました。

  • 東証一部に上場する企業が増えても日経平均株価を構成する銘柄は増えない
  • 株価が好調な企業に入れ替えられても「除数」も上がるせいで日経平均に反映されない
  • 一部の企業が株価に強い影響力を持っている

2015年6月初旬のことですが、東証一部の時価総額が600億円を超え、バブル期を追い抜いて過去最高を記録しました。

しかし日経平均株価は、20,000円を超えた程度です。バブル景気最高潮だったころの40,000円に届くほどの日経平均とは比べ物になりません。

このように日本の市場規模は確実に拡大しているにもかかわらず、日経平均株価には反映されているわけではないのです。

日経平均株価とTOPIXから大まかな日本の景気を読み取ることができる

日経平均株価と並んで、「TOPIX(トピックス)」という指標があるのはご存知でしょうか。どちらも日本を代表する景気をはかる上で重要な指標の一つです。

TOPIXについて詳しい解説は「TOPIXとは?初心者でもわかる日経平均株価の違いと投資戦略」を参考にしてください。

日経平均株価は東証一部に上場している企業のうち、特に流動性の高い企業を選び、その平均株価を出しています。

それに対してTOPIXは、東証一部に上場している全銘柄の時価総額の合計を銘柄数で割った指標のこと。東京証券取引所が算出しています。

時価総額とは、「株価×発行済みの株式数」で求められる会社の規模を表す数字です。どちらも金額ですが、日経平均株価とTOPIXでは、根本的に算出している金額の性質が違うんですね。

とはいえ株価が上がれば自動的に時価総額も上がりますから、日経平均株価もTOPIXもどちらも日本の景気や株式市場の過熱感をはかる指標だといえます。

株価の高い企業にどうしても引きずられてしまいがちな日経平均株価のマイナスポイントを補うために、TOPIXと並行して観察するといいでしょう。

全部買いたい!日経平均株価を構成する全銘柄に投資する裏技

日経平均株価を構成する225銘柄は、日本を代表する企業です。そのため日本経済の状況や、日本企業の成長率を見る指標として広く普及してきました。

つまり日本の経済が好調なときに日経平均株価に投資すると、投資が成功する可能性が高いといえます。

投資スタイルに合わせて選ぶ!日経平均の波に乗るには?

日経平均を構成する225銘柄全体に一度に投資することができれば、これほど効率のよい「日本株への分散投資」はほかにありませんね。

銘柄選別の必要はなく、それぞれ投資する企業の業績を分析する手間もかかりません。

「日経平均全体」に投資する方法は2つあります。

日経平均全体に投資するには

  • 日経平均インデックスファンド(※1)を購入する
  • 日経レバレッジETF<1570>(※2)を購入する

※1:日経平均インデックスファンドとは
日経平均に連動する投資信託のこと。インデックスファンドについて詳しい解説は「インデックスファンドとは?特徴や仕組みをわかりやすく解説!」を参考にしてください。

※2:日経レバレッジETF<1570>とは
日経平均株価の値動きの約2倍変動する上場投資信託のこと。日経平均が上昇すると、上昇率の約2倍の利益が得られます。

日経レバレッジETFについて詳しい解説は「日経レバレッジETF<1570>とは!人気のETFの仕組みと特徴」を参考にしてください。

日経平均株価に「長期的」に「ゆったりめ」に投資したいなら、「インデックスファンド」をオススメいたします。

反対に、日経平均株価に「短期的」に「大きな儲けを狙う」なら、迷わず「日経平均レバレッジETF」を購入しましょう。
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